2011年7月28日木曜日

中国のスピードスキャンダル

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● サーチナニュースより







サーチナニュース  2011/07/28(木) 12:14
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0728&f=national_0728_084.shtml

高速鉄道の事故を受け、中国で高まる「新幹線の評価」

中国の高速鉄道で200名を超える犠牲者を出した追突事故が発生したことを受け、中国では日本の新幹線に対する評価が高まっている。
新幹線は 1964年10月1日に開通して以来、47年にわたって一度も死亡事故を起こしていないからだ。
中国の東方早報は、新幹線について「もっとも安全な高速鉄道」としたうえで、新幹線の安全性の高さは
①.先進技術と
②.完成された制度
の2つの要素のもとに成立していると報じた。

高速鉄道追突事故の発生後、中国のインターネット上では2005年4月25日にJR福知山線事故の調査報告が掲載され、注目を集めている。
報告を作成したのは国土交通省の外局の1つである運輸安全委員会で、同委員会は事故発生から2年以上の調査と検証を経て、2007年7月に最終報告を提出した。

記事は、同委員会の委員の話として、
「日本では事故発生後、運営企業は数分のうちに国土交通省鉄道局に連絡し、鉄道局は同委員会に報告する。
その後、通常1時間以内に同委員会の調査員と医療関係者・警察などが事故現場に到着する」
と紹介。
また、
「福知山線の事故では調査におよそ1カ月をかけた。
運営会社は経済的損失を軽減するため早期復旧を希望するが、同委員会と警察の許可がなければ復旧は不可能だ」
と報じた。

日本では航空・鉄道・船舶などの安全性に対する要求は非常に高く、国民も厳しい目を向ける。
そのため、同委員会は事故は徹底的に原因を究明し、再発を防ぐ。
事故ごとに作成する報告は国土交通省大臣に提出したうえで公開される。
同時に必要ならば大臣や事故責任者に、被害者への対応や今後の措置に対する勧告をすることもあるという。

記事は、
「事故調査委員会の委員には専門家をそろえ、調査の結果はすべて国民に公開される。
関係各方面は報告をもとに対策や業務調整を図り、場合によっては法律の改定も行う。
福知山線の事故ではJR西日本の会長と社長が辞職するに至っている」
と紹介した。

中国では追突事故の発生からわずか2日後に運行を再開し、十分な検証や究明が行われていない可能性があるとして、批判の声があがった。

記事は、日本では列車事故の発生後に行われる綿密(めんみつ)な調査と検証に基づく報告について詳細に報じたうえで、
「日本では詳細な報告をもとに、安全委員会が責任者や行政に対して勧告や意見を提示し、事故から得た教訓によって改善と予防措置をとるため、新幹線をはじめとする日本の鉄道の安全性は事故の発生ごとに向上していく」
と評価した。

3月11日、宮城県沖でマグニチュード9.0の大地震が発生したが、鉄道事故は発生しなかった。
記事は、
「新幹線が地震発生とともに安全停止したのも、2004年の新潟地震での教訓を受け、巨額を投じて新幹線の地震警報システムを強化した成果だ」
と指摘する。

新潟地震の際には上越新幹線において、新幹線で初めてとなる脱線事故が発生した。
死傷者は出なかったものの、新幹線の地震警報システムの限界を知る事故となった。
しかし事故発生後、安全委員会の調査と意見と各方面の協力のもと、JR東日本は地震警報システムの研究開発に投資し、研究部門を設立して問題解決に着手。
今もシステムは日々、強化され続けている。

日本では新車両の走行開始後も長年にわたって検査とフィードバックを続けるなど、事故を未然に防ぐための努力も続けられている。
記事は、
「徹底的な調査と責任の追及および反省が新幹線の安全性を作り出していることはまちがいない」
と論じた。



サーチナニュース 2011/07/28(木) 13:57
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0728&f=national_0728_124.shtml

中国高速鉄道の安全性、「不安」が5月23%→7月74%=中国調査



7月23日に浙江省温州市で発生した高速鉄道の衝突事故で、中国高速鉄道の安全性について、中国の消費者による高速鉄道の安全面における信頼性が極めて揺らいでいることが、今回調査で明らかになった。
6月30日の北京・上海間の高速鉄道開通をピークに、7月以降、故障や緊急停車が相次ぎ、23日に大事故が発生、その後も北京・上海間の高速鉄道でもトラブルが続いていることなどが背景にありそう。

サーチナ総合研究所(上海サーチナ)が7月25日から28日まで、中国でインターネット調査を実施したところ(速報値、3137人。以下7月調査)、「中国の高速鉄道の安全性についてどう思いますか?」についての結果は以下の通り。

・凄く安全だと思う……2.3%
・比較的安全だと思う……18.0%
・少し不安……45.0%
・凄く不安……28.6%
・分からない……6.2%

サーチナ総合研究所では、ほとんど同一の条件で2011年5月にもまったく同じ設問の調査を行っている(以下5月調査)。
その際の結果は以下の通り。

・凄く安全だと思う……19.2%
・比較的安全だと思う……54.1%
・少し不安……20.6%
・凄く不安……2.4%
・分からない……3.7%

「安全」(凄く安全だと思うと比較的安全だと思うの合計)が5月調査では73%を超えたが、7月調査では20%程度にとどまった。
「不安」(少し不安と凄く不安の合計)が5月調査では23%にとどまったが、7月調査では74%ほどとなった。
5月調査と7月調査の単純なポイント差は以下の通り。

・凄く安全だと思う……-16.9ポイント
・比較的安全だと思う……-36.1ポイント
・少し不安……+24.4ポイント
・凄く不安……+26.2ポイント
・分からない……+2.5ポイント

実に半数以上が「不安」との回答に転向していることが分かる。
5月調査では、中国の高速鉄道建設が一応着実に進み、拡大路線の真っ最中で、北京・上海間高速鉄道の開通間もなく、というタイミングでの実施だったこと、7月調査は、23日の追突事故直後に行なったこと、という、回答者のマインドがそのまま結果に反映した形。

「今回の事故については世論の突き上げが相当に厳しい。
今までの中国では例がなかったこと。
インターネットも普及し、ミニブログなどを通じて、誰でも手軽に情報発信できる時代であり、情報統制はもはや不可能。
今までの流れで対応しようとすれば、中国共産党政権にとって、深刻なしこりを残すことになるかもしれない。
今回の調査結果もそうした世相を反映していると言える」(サーチナ総研)
という。

7月調査は現時点での速報値。8月第一週にクリーニングを終えた正式版が上がってくる予定だが、数値上の大きなブレはない見込み。





2011年07月28日10時09分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/256/142256.html?servcode=100&sectcode=120

【時視各角】中国のスピードスキャンダル

  高速鉄道の惨事で中国はさんざん恥をかいた。
救助作業終了を公式宣言した直後、3歳の女児が泣きながら発見された。
中国は事故発生から一日半後に鉄道の運行を再開した。
他国では考えられないほどの速度だ。
地中に埋めた列車の残骸まで掘り起こし、事故の原因を再調査する場面は滑稽この上ない。
「落雷した」という主張を誰も信じず、やむを得ず持ち出したカードだ。
「壊れたという列車通信施設は作動していた」
「反対側の機関車も落雷したが正常に運行した」
という生存者の証言のためだ。
中国政府が構造的な不正を隠そうとしているという誤解を招きかねない。

  事故の原因は依然として疑問だらけだ。
自動停止システム(ATC)が問題を起こし、機関士は非常状況を報告せず、コンピューター画面で監視する中央統制センターもいかなる措置を取らなかったのは明らかなようだ。
高速鉄道の専門家らは
「自然災害と人災が絡んだ希代の事故」
と誰もが話す。
中国メディアはブレーキを握ったまま亡くなった機関士の殺身成仁を大きく報じた。
しかし海外メディアは
時速100キロで追突しただけに、機関士が緊急ブレーキでもなく一般ブレーキを握っていた
という反応だ。
日本の各紙は
「新幹線は6カ月以上も機関士を訓練させるが、中国は一週間だけ訓練をし、分厚いドイツ語マニュアルを握らせる」
と指摘した。

  中国高速鉄道は以前から心配されていた。
高速鉄道は1人当たりの国民所得が1万ドルを超えてこそ経済性を持つ
中国は現在5000ドルにもならない

当然、2008年オリンピック(五輪)に合わせて急いで建設した北京-天津、上海-南京など大部分の路線が赤字だ。
また高速鉄道は400-600キロ離れた大都市の都心を2時間ほどでつないでこそ航空機と競争できる。
これに対して事故列車は北京-福州の2234キロをなんと14時間走る予定だった。
わずか4年で世界最長の高速鉄道を構築した中国は深い悩みに陥った。

中国鉄道省は同じ期間、3倍増の
3000億ドルという莫大な負債を抱えることになった

 中国高速鉄道の唯一の脱出口は海外市場だ。
日本・ドイツ・フランス・カナダから輸入した技術を適当に混ぜ合わせた後、‘独自技術’として特許を申請した。
中国はその間、
世界で最も速い時速350キロで3年間、無事に4億人を運ぶ
と大口をたたいた。
強力な資金動員力と低価格を前面に出しながらブラジル・ロシア・米国市場にまで目を向けた。
その高速鉄道が高架橋から転落し、中国の夢も崖から落ちた。

  現地では今回の惨事を劉志軍前鉄道相と連結させる雰囲気だ。
劉前鉄道相は1兆ウォン(750億円)以上の賄賂を受け、16人の愛人がいて、今年初めに拘束された。
その後、中国鉄道省の不正は‘ゲート’に飛び火する兆しだ。
室長・局長級6人が企業で兼職して不正に利益を得て、18社の代表を引き受けた幹部は逮捕された。
鉄道省の役人らが民間企業から女優の集団性接待を受けた容疑まで浮上している。
賄賂、若い愛人ばかりに気を取られ、高速鉄道を問題なく建設できたのか疑問を感じるしかない。

  中国が‘猛スピードスキャンダル’に苦しんでいる。
一時的な成長痛なのか、構造的な問題なのかは見守らなければならない。
オンラインを中心に悪化する中国の民心も尋常でない
美談ばかり扱ってきた官営メディアまでもが
「圧縮成長を後押ししてきた‘中国の速度’を反省しよう
と態度を変えた。
信頼と透明性、そして安全の必要性を痛感し始めたのだ。
中国の悲劇は韓国にとって反面教師だ。
ここで私たちが必ず記憶しておかなければならない場面がある。
1989年に韓国代表団を乗せたフランスのTGVは「よく見なさい」と瞬間最高時速482.4キロで疾走した。
そのTGVがなぜ20年の歳月が過ぎても時速300キロ以下で運行しているのか。
半面、「TGVより速い」というKTX山川だけが唯一、問題を頻発している。
韓国版猛スピードスキャンダルの不吉な兆しではないかと気になって仕方がない。




朝鮮日報 記事入力 : 2011/07/29 11:21:08
http://www.chosunonline.com/news/20110729000033

中国列車事故:温家宝首相、現場で徹底調査強調
中国の温家宝首相は28日、浙江省温州市で起きた高速鉄道追突事故の現場を発生から6日目に訪れた。
温首相は温州市内の人民第2病院を訪ね、負傷者を慰問するとともに、犠牲者の遺族と面会した。
また、事故現場に献花した後、内外記者会見を開いた。

病院では死者の遺族や負傷者から強い抗議を受け、内外記者会見でも鋭い質問にさらされた。
温首相は現場訪問が遅れたことについて
「11日にわたり病床にいた。
きょうになって医師の許可を得てここに来た」
と釈明しなければならないほど、ムードは冷淡だった。

■質問相次ぐ

午前中の事故現場を訪問した温首相は、現場で記者会見を行った。
最初に質問した新華社の記者は
「国民が高速鉄道の安全と現場での救助過程に疑問を投げ掛け、事故原因の明確な究明を求めている」
として、温首相の意見を尋ねた。
中国中央テレビ(CCTV)の記者も
「総理(首相)が目にしたように、現場は事故の痕跡がないほど片付けられた。
国民はどうしてそんなに事故処理を急ぐのか疑問を抱いている」
と質問した。
国営メディアとしては異例の鋭い質問だった。

温首相は
「事故発生後、社会に事故原因と収拾過程に対する多くの疑惑がある。
国務院の調査チームが調査を行い、歴史の検証を受けても問題がない結論を下し、厳重に直接責任者の指導責任を問う」
と述べた。
事故処理については
「事故直後に鉄道相に電話をかけ、救助活動を指示した」
と述べたが、説明に窮した。

香港商業ラジオの記者が
「今回の事故は天災か人災か」
と尋ねたのに対し、温首相は
「機械設備の問題であれ、管理上の問題であれ、メーカーの製造上の問題であれ、原因を徹底的に調べる。
調査過程で腐敗問題が明らかになれば、法律に基づき断固とした処理を行う」
と強調した。

米CNN記者は、今回の事故で打撃を受けた高速鉄道の輸出問題について尋ねた。
これに対し、温首相は
「国際的信頼は言葉ではなく、実践の中にあるべきだ。
安全を失えば、信頼性もない。
中国の高速鉄道の安全性が本当に高まらなければ、世界でやってはいけない」
と答えた。

■遺族が激しく抗議

これに先立ち、温首相は負傷者を慰問し、死者の遺族と面会したが、その場でも面目がなかった。
怒った遺族や負傷者家族は、1人当たり50万元(約 600万円)と決まった賠償金の引き上げを要求したほか、救助が終了していない状況で、事故現場を整理したことにも強く抗議した。
ある遺族は事故現場で
「党と政府はわれわれを主人として扱え。
犠牲者のために公正な事故処理を」
と書かれたプラカードを掲げた。

事故原因については、現場に近い温州南駅の信号設備の欠陥で事故が起きたとの初期段階の調査結果がまとまった。
安路生・上海鉄路局長は同日、国務院調査チームの第1回全体会議で
「温州南駅の信号設備が雷で故障し、赤信号が点灯すべき区間に青信号がともり、追突事故が起きた」
と報告した。
安局長はまた
「温州南駅の当直技術者は、信号が誤って点灯した事実を知らなかった上、信号システムの重要部分に対する理解が不足しており、故障を速やかに処理できなかった」
と説明した。




2011年07月29日09時37分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/297/142297.html?servcode=A00&sectcode=A00

<中国高速鉄道事故>原因について言葉を変え始める

  中国政府が39人の死亡者と約190人のけが人を出した温州高速列車追突事故の原因について言葉を変え始めた。

  中国当局は当初、暴雨の中、高速鉄道に落雷したことで列車の動力供給が中断し、警報システムが作動しなかった、と説明した。
しかし調査が進む中、温州南駅の信号灯および管制システムに問題があったことが明らかになった。
当局は正確な事故原因調査結果を9月に発表すると明らかにし、事故の原因をめぐり人災という批判が続く見通しだ。

  こうした中、最近11日間にわたり病床にいた温家宝首相が事故発生4日目の27日、惨事現場を訪れて積極的な事態収拾意志を明らかにし、注目されている。
以前よりやつれた温首相は、事故が発生した鉄道の下で国内外の記者の質問に答えた。

  国営新華通信は、上海鉄道局の安路生局長がこの日午前に温州で開かれた国務院事故調査チーム全体会議で、暫定調査結果を発表したと報じた。
これによると、温州南駅の信号設備の欠陥が今回の事故を起こしたと伝えられた。

  安局長は
「温州南駅の信号設備の設計に欠陥があったことが把握された」
とし
「信号灯が落雷で故障した後、赤信号がつくべき区間で青信号になっていた」
と述べた。
当時、事故区間を管理していた温州南駅の当直職員は信号灯の故障を把握できず、適切な措置を取れなかったと、安局長は説明した。
問題になった信号灯設備は北京のある研究所が設計したもので、09年から生産されて現場に使用され始めた。

  このように当局が言葉を変えたことで、中国人の政府に対する不信感はますます深まっている。
こうした民心を意識したかのように温首相は前日開かれた国務院常務委員会会議で
「実事求是の原則に基づき、事故の原因を調査した後、公開的かつ透明に結果を徹底的に人民に知らせる」
と約束した。

  温首相は翌日、惨事現場を訪れ、「非常に悲痛な心情」とし
「事故の犠牲者は、政府の最も大きな責任が人民の生命と安全を守ることであることを悟らせた」
と述べた。
また
「機械設備の問題であれ、管理レベルの問題であれ、徹底的に責任を問い、不正腐敗が見つかれば厳格な措置を取る」
と強調した。




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