2011年7月28日木曜日

ネクスト・ディケード(Next Decade):来たるべき次の10年間とは

_


● ジョージ・フリードマン著「ネクスト・ディケード(Next Decade)」




2011年07月28日15時53分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/280/142280.html?servcode=400&sectcode=440

今後10年、中国は危機に直面し、日本は再起する

  米国とともに“G2時代”を切り開いていく中国はずっと上昇曲線を描くのだろうか。
経済大国の日本はどうなっていき、昔も今も強大国の間に挟まれている韓国の運命はまたどうなるのだろうか。

  新刊はそのような疑問に対する1つの予測だ。
「ネクスト・ディケード(Next Decade)」は、そのタイトルが示すように今後10年間、世界6大陸の政治、経済、安保の未来を見通した本だが、著者のジョージ・フリードマンの名声がこの予測に信憑性を加えている。
米国の戦略情報分析シンクタンク「STRATFOR」の創立者であり最高経営責任者(CEO)である彼は、2009年に出した「100年後」で政勢変化の予測力を垣間見せていたことがある。
しかし100年後というと少し緊迫感がなくなる。
2011年新たに発行した「ネクスト・ディケート」では時間の幅を“10年間”に狭めた。
この先10年は大規模な変革の時代になるだろう
と話し、緊張感を高めた。

  “中国大勢論”と“日本衰退論”に著者は反対する。
10年以内に中国は危機に直面するだろうと話す。
中国経済が成長を繰り返し、年間所得2万ドルを超える者が6000万人余りに達するが、これは中国全人口の5%にも満たない。
13億という人口のうち、
10億人以上がサハラ砂漠以南のアフリカ水準の貧しさ
の中にいるとし、結局
輸出入への依存度が非常に高い
うえに、
貧困問題を解決できないまま成長が止まる
だろうと予測した。

 一方、日本は頻発する災害にも、さらに力強いパワーを持ってアジアの最大勢力として再起するだろうと見ている。
日本は中国と違い、社会的不安を最小化しながら緊縮を耐えることができる強大国であり、もし危機に直面すれば海軍力を増強させて突破口を模索することができると予測した。
韓国の立場からは気を引き締めざるを得ない内容だ。

  北朝鮮は今後10年間、十分に生き残るだろうとも言う。
中国-日本間のパワーバランスのため、米国が介入する時は韓国が核心的な役割を担うことになるだろうとし、
「揺れる変化の中で、慎重かつ迅速に対処しようとするなら、今後10年間、韓国もマキャベリのような指導者を必要とするようになるだろう」
と見通した。

  著者は世界的変革の中心に米国があると見ている。
“米国肯定論者”の著者は米国主流社会の視覚と希望を代弁しているかのようだ。
2008年の金融危機以後、米国時代はすでに終わったという話があちこちでされているが、著者の診断を聞いてみるとどうもそうではないらしい。
すでに古代ローマや大英帝国をしのぐ“帝国”になった米国の軍事、経済、政治的なパワーと役割は圧倒的で、さまざまな曲折はあるものの、今後も相当期間続いていくものと見ている。

  過去10年間、“帝国のパワー”がテロとの戦いに集中していたとするなら、今後10年間の米国の関心は世界各地域の強大国とのパワーバランスを調整していく方向に進んでいくと予測している。
敵対関係だったイランの現実的な力を収容し、イスラエルとは一定の距離を保つ方向で外交政策が変化していくだろうとしている。






 ひまつぶし検索 



_